大石あきこ議員、橋下徹に完全勝訴 判決文にあったメディアに対する宿題とは何か?【篁五郎】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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大石あきこ議員、橋下徹に完全勝訴 判決文にあったメディアに対する宿題とは何か?【篁五郎】

橋下徹

 

■「コメントはしない」から急転し、控訴を宣言した橋下氏

 

 判決直後に橋下氏の事務所は「コメントは出さない」としていたが、翌日になって態度を一変させた。原告である橋下氏本人がX(旧Twitter)で裁判に触れ、自らの解釈をつづったのである。その内容は以下の通り。

 

「(れいわ大石議員に対する名誉毀損訴訟の判決について)

●僕が知事・市長時代、メディアに対して攻撃的だったと論評されるのは仕方がありません。

●ただし本件訴訟において僕が一番問題視していたのは、大石議員の「新聞社に対しても『あの記者どうにかせぇ』『あの記者やったら、おたくは外す』と。その代わり、『言うこと聞くんやったら、特別の取材をさせてやる』とか。それはやっちゃだめでしょということまで平気でやっていた」という発言です。

判決は大石氏のこの発言も意見・論評の範囲内だと判断しましたが、この点は現在メディア出演を仕事としている僕の立場からすると認めるわけにはいきません。

政治家時代、メディアと激しくぶつかることは多々ありましたが、このような裏取引のようなことをしたこと一切ありません。

この大石氏の発言をそのままにしておくと、当時のメディアが僕と裏取引をやっていたとの誤解を生み、メディア側も不名誉なことだと思います。

判決は僕がメディアと裏取引した事実そのものは認定せず、僕のメディアへの攻撃的な対応全般から大石氏のこの発言も論評の範囲内だと結論付けましたが、以上のように不服がありますので控訴します。

●なお判決の小括では大石氏の発言について「適切といえるかという点は置くとしても」と評しています。つまり論評の範囲内として民事上の違法性はないとしても、適切かどうかには疑念があるということです。

現在、自民党国会議員たちの政治とカネの問題で国民は政治不信の絶頂に達しています。その怒りのポイントの一つに「違法性がないからといってそれですべて許されるの?」という点があると思います。

大石氏の今回の判決後の態度はまさにそれです。

民事上の違法性がないと判断されたからといって、今回の発言に全く問題がないという態度。

およそ国会議員として許されるものではない態度だと思います。

良識ある国会議員であればこの判決を読めば「違法性はなかったが、今後適切かどうかに疑念が持たれるような発言は控えていく」という態度になるはずです。

●まがりなりにも国会議員なんだから、違法でなければ何を言ってもいいということではなく、不適切なことは止めてくれ」ということを、一有権者として大石議員に強く求め、反省を促すためにも控訴します。

橋下徹氏のXより引用)

 

 橋下氏は「新聞社に対しても『あの記者どうにかせぇ』『あの記者やったら、おたくは外す』と。その代わり、『言うこと聞くんやったら、特別の取材をさせてやる』とか。それはやっちゃだめでしょということまで平気でやっていた」という発言を論評ではないと主張。控訴すると明らかにした。

次のページ橋下氏の主張は裁判中に証拠付きで退けられていた

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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